03年11月14日〜11月17日

最近の子供はどうか分らないけど、今の大人の多くはガキの頃に日記を何日か書いた経験があるのでは?
斯く言う私もその一人、当然この日記も不定期です。 (2001年8月19日、記)

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03年11月14日(金)   ニール・ヤングのライヴを体験する!

 ニール・ヤングの世界を体験した。
 某駅で妻子と待合せ(僕は仕事で遅刻)、いざ武道館へ。
 今日の僕は出勤時から、スーツの上着の胸に アムネスティ日本のアムネスティを通じて支援しています)のバッジ と 以前 ピース・ウォークに参加した時 にカンパして受け取った Give Peace a Chance のリボンを付けて行きました。 GIVE PEACE A CHANCE は言わずと知れたジョン・レノンの曲だが、ニール・ヤングは 2年前の 9.11 直後の愛国色に染まるアメリカで、テロ犠牲者追悼番組に出演して ジョン・レノンの イマジン をピアノ弾き語りで歌った人だ。

 会場前でパンフと GREENDALE 太平洋ツアー(? アメリカツアーの後、香港・日本・オーストラリアをツアー)のTシャツ購入。パンフは買って損しない。架空の街 GREENDALE のグリーン・ファミリーを巡る物語が分かるように上手く解説仕立てで作られている(ライヴの写真やその舞台とスクリーン映像の写真なども豊富)。ただし難を言えば日本語訳部分の「日本語」が一部お粗末(これはニール・ヤングの責任ではない、笑)。それと、シエラ・オークス(主人公とも言えるサン・グリーンの直系の祖母、1965年失踪)が2度目の結婚でアリウス・グリーン(サンの Grandpa )と結婚したことが説明文に入っていない。結婚の事実自体はパンフに出てる家系図から分かるが、シエラはその前にアリウスの兄ジョンと結婚しているから、家系図の方が誤植だと思っちゃうヤツが出ちゃうかもしれなくて若干ややこしい。これはウェブサイトのコンテンツからジョンの妻のところのシエラの説明だけを使ってしまっているため。
厳密詳細には ウェブサイト の家系図ご参照(当分は GREENDALE のサイトになってるはず)。
しかしまぁとにかく、このコンサート・パンフはイイ出来。

 さて、肝心のライヴ。のっけから何だが、「すごすぎる!」(凄過ぎる!)、というのが終演後の感想です(コンサート中は感極まったり興奮したりしてました)。

 報道されていた通り、前半が GREENDALE 、後半は以前の曲のライヴ。

 前半は文字通り GREENDALE の世界 を見事にライブ化。総計50人とも言われる役者(ちなみにサンの父親であるアール・グリーンの妻エディスはニール・ヤングの妻 Pegi Young が熱演)とダンサー(日本の若者も混じってたみたい、各国でオーディションでもして参加させてるのかもしれない)を使い、舞台装置を使い、スクリーンを使い、音楽はもちろんニール・ヤング & クレイジー・ホース。ニール・ヤングが時折りストーリー・テラー役をしつつ。

 1曲目の Falling From Above のイントロが始まり、

 A little love and affection
 In everything you do
 Will make the world a better place
 With or without you

 この歌詞のところで不覚にも(?)、早くも涙が出そうになりました。

 涙と言えば7曲目の Grandpa's Interview の章で、Grandpa が死んでしまうところでも泣きそうになったな。

 Grandpa died like a hero
 Fightin' for freedom of silence
 Tryin' to stop the media
 Tryin' to be anonymous

 Share your lovin' and you'll live so long
 Share your lovin' and you'll live so long
 Share your lovin' and you'll live so long
 Live so long

 8曲目の Bringin' Down Dinner では、ニール・ヤング自らオルガンを弾いて歌った。
 この歌の中では、Grandma が孫娘の Sun Green に、ニール・ヤングの歌声を通してこう語りかける。

 My, you're such a beautiful girl
 Mother Earth needs more like you
 You should go out now and see the world

 最後の2曲、 Sun Green 、Be The Rain で、 Sun Green は世界に立ち向かう。ホワイトハウスに、石油産業に、世界に。


    閑話休題 :
    (ニール・ヤングのメッセージ上は決して「閑話」でも「休題」でもないけど。)
    例えば Be The Rain の歌詞の中に下に引用するようなアラスカ関連のメッセージがあるんだけど・・・

    Save the Planet for another day
    Save Alaska ! Let the caribou stay
    Don't care what the governments say
    They're all bought and paid for anyway
    Save the Planet for another day
    Hey Big Oil, What do you say ?


      (激烈だね。日本のメジャーな「メッセージ派」装ってる歌手さんたちって、こんな真正面からの体制攻撃やれるんかいな・・・)
    
    今日の夕刊報道によれば、
    アメリカで包括エネルギー法案が成立する見通しとなった。
    現在上下院共に多数派の共和党内で内容について合意に達したためで、
    焦点のアラスカ州「北極圏国立野生生物保護区」(ANWR)での油田掘削・開発は
    見送りとなったとのこと。
    共和党の一部にも自然への配慮を理由にした反対があって見送ることになったとのことで、
    ニール・ヤングはじめ憂慮していた人たちは、一旦ほっとしているんじゃないかと思う。
    ただ「見送り」ということだし、本当の安心は未だできないだろうけれども。


 ・・・ ライヴ・リポートに戻ると、10曲(10章)終演後、会場は総立ちのスタンディング・オベーション。
 それはもちろんイイ。良かった。
 ただ僕は言いたいことがある。
 僕らはスタンド1階席だったけど、アリーナ席にいたら、僕は絶対に Be The Rain のイントロではもう立ち上がってるね。
 1曲目から8曲目までは物語の世界に浸るって感じだけど、9、10曲目はねぇ。
 Be The Rain は出演者総出のダンス、コーラス、Sun Green(この役した女優、すっげカッコ良かった!)もメガホン使って歌い叫ぶパフォーマンス、
 曲調も GREENDALE の物語が最高潮を迎えるにふさわしいノリの良さ。
 アリーナのおまえら、何で座って聴いてんの!?
 一部立ち上がって踊ってたけど、あれは欧米人プラス「のり」のイイ日本人の一部だな。他の奴らは・・・ まぁいいか、人それぞれですか(笑)。

 そういや Be The Rain ではアメリカ国旗と日本の国旗もステージ上で振られていたけど、コレをどう取るか。
 スクリーン映像で MNNPATRIOT.COM のニュース映像を出したり(明らかに CNN のパロディ)、
 (しかも CIVIL RIGHTS SACRIFICED FOR NATIONAL SECURITY ? HAVE THE TERRORISTS ALREADY WON ? って字幕が流れる・・・)
 ホワイトハウス報道官らしき人物のパロディ映像を見せたり、
 スクリーンにアニメ映像で、道路わきの SUPPORT OUR WAR と書かれたサイン・ボードを見せたり、
 まぁそんなこと言うまでもなくだけど、そんなニール・ヤングにとって国旗が単純な愛国主義を象徴するはずがないよね。
 ただ、世界の多くの国の国旗は、使い方で民主主義や友愛の象徴にもなるし、時には愛国主義にもなる。
 日本の「日の丸」はイイ意味の国民の融和や外国との友好の象徴にもなりにくくて(国民に共有されていない)フクザツ(嘆息)。
 大体こうやって考えると、ニール・ヤングみたいな人が日本にいても、アルバムが発売禁止になったり、コンサート会場確保に苦労したりするね(再嘆息)。

 話は戻って、曲順(演奏順)は前後してしまうが、Sun Green の父親 Earl Green を題材にした曲、6曲目の Bandit の中でニール・ヤングはこう歌ってる。
 (この曲はアコースティック・ギター)。

 Someday
 You'll find
 Everything you're looking for

 You'll find
 Everything you're looking for, yeah

 胸に、心に、ソウルに沁み入りました。

 僕は粘っこく、勝手に生きたいと思います。愛する家族と共に。
 僕は粘っこく、勝手に生きます。
 時折り「社会」にもメッセージを出しながら、たまには微力でも出しながら。
 この日本国南東北の地から。

 ・・・ とにもかくにも心動かされる GREENDALE ライヴでした。上の方で「主人公とも言えるサン・グリーン」って書いたけど、より正確に言うと、この物語の主人公は彼女だけとは言えない。グリーン・ファミリーを軸に、多くの人の人生に光が当てられている。グリーン・ファミリーの一員ではない、カーマイケル巡査の人生にも一章(1曲)を当てている。物語の流れ、配役(キャスティング)、音楽、歌詞、どれを取っても素晴らしい。僕は至福の時間を味わいました。

 ここまで1時間20分か30分ぐらいだったかな。
 前述したけど、最後はスタンディング・オベーション。そこにスタッフ全員が舞台に出てお辞儀し、そして舞台袖に戻って行きました。


 さて、アンコールに応えて再登場したニール・ヤングとクレイジー・ホース(ギター、ベース、ドラムス)は、一転して炎熱灼熱の世界をひた走る暴走機関車に。(GREENDALE ではキーボード弾いてたフランク・サンペドロもいつものギター炸裂へ!)
 ・・・ いやぁ、すごかった。凄いとしか言いようがない(と言いつつイロイロ書いてしまうのは僕の性格です)。

 1曲目は HEY HEY, MY MY で頭から轟音爆音。2曲目はボブ・ディランの ALL ALONG THE WATCHTOWER をカバー。これには大感激。ニール・ヤングは、もう11年も前のディランのデビュー30周年トリビュート・コンサートでもこの曲を演っていて、テレビやビデオ(持ってるよ)でそれを観聴きした僕は、ニール・ヤングという人の強烈な個性を改めて見直したものです。これをナマで観聴きできるなんて(嬉泣)。

 この後半コーナーは、スタンド席も含めてかなり立ち上がって歓声を上げてたね。何でもカンでも立ち上がってたらオカシイけど、ここで彼らが演った曲とそのパフォーマンスってさ、観客を座らせておかないって感じだもんね。もうホントに自然と立ち上がって身体を動かしちゃうわけですよ。

 途中で4人の女性が出てきて軽く踊ったりコーラスつけたりしてたけど、想像ですが、あれ、みんなニール・ヤングとクレイジー・ホース合計4人のワイフたちじゃないかなぁ。マジでそう思いました。歳の頃もそんな感じだけど、家族とのつながりをとにかく大事にするって言われるニール・ヤングなら、やってしまいそう(笑)なことだなぁ。
 最後は男女総計8人で肩組んで観客に挨拶してましたぞ。いいねぇ、あの感じ。

 その後もアンコールに応えて西部の荒くれ男って風情の4人組が再登場、ひたすら暴走してくれました。
 とにかくニール・ヤングは凄い。すごすぎる! 僕のボキャブラリーがシンプルになってしまう(笑)。
エフェクターを乱暴に(そう「見える」、笑)踏みつけてディストーションを効かせ、フィードバックし、腰を折り曲げ歩き、弾きまくり、歌い叫ぶ。映像でしか観聴きしてなかったニール・ヤングの野獣(!?)ぶりを直に目撃してしまった(笑)。一方でアコースティックで繊細さを感じさせる世界も併せ持つ、そのニール・ヤングの静的側面しか(ホントはあれも「動」だぜ)知らない人が観たら、ぶっとんじゃうね。

 昔の曲のなかで僕が期待した SOUTHERN MAN 、OHIO とかは演らなかったし、HEART OF GOLD もあれはアンプラグドって曲調だから演らなかったんだけど、でもニール・ヤングの畏怖すべきほどのパワーは十分に堪能させてもらいました。個人的にはそれほどよく知ってるわけでもなかった '89年のヒット曲 ROCKIN' IN THE FREE WORLD なんか、サビの部分一緒に歌っちゃったもんね。

 アンコール(のアンコール?)後も彼らは雄叫び、唸り、ロックし続け、ロックの爆走を極めてから終演が唐突に感じられるほどに演奏を終え、颯爽とステージ袖に戻って行きました。ああいうのを「さっそうと」って言うんだろうな。あまりの爆走だったので、僕なんか本気でもう1回出てくるんじゃないかと思ったくらい。

 この後半コーナーは全部で1時間ぐらい。
 前半の GREENDALE ライヴと合せて2時間半ってとこか。

 良かったですよ。最高です。
 これまでのロック体験でベストのいくつかのうちの一つになるのは間違いないね。
 いや、今の気持ちで言えば、ベスト・オブ・ベストって言いたい。
 ニール・ヤングは、僕がイメージする「ロック・スピリット」の体現者です。

 最後にまた GREENDALE の話に戻らせてくれ(誰に頼んでんだ、自爆)。
 ニール・ヤングは、GREENDALE の中の6曲目、Bandit の中でこう歌ってる。

 Someday
 You'll find
 Everything you're looking for

 You'll find
 Everything you're looking for, yeah

 ニール・ヤングの歌は、前を向いて生きたいと思う人、苦しくとも真摯に生きたいと思う人たちへの応援歌でもある。
 僕は粘っこく、勝手に生きたいと思います。愛する家族と共に。
 僕は粘っこく、勝手に生きます。
 時折り「社会」にもメッセージを出しながら、たまには微力でも出しながら。
 この日本国南東北の地から


03年11月15日(土)   先週の衆議院選挙と日本の民度

 本日の1本目。

 先週日曜に 参政権を行使しよう、投票しようよ、自民党以外に って書いたけど、投票率は、結局戦後2番目に低かった前回選挙を下回るというテイタラク。結果も何とも中途半端。

 翌10日の朝日の夕刊に慶応の政治学教授の小林良彰クンが「有権者の微妙なバランス感覚を表した選挙結果でもあった」なんて書いてたけど(肯定も否定もしないズルイ書き方だが「有権者の率直な気持ち」なんて持ち上げて少なくとも批評にはなってなかった)、とんだお笑い草だな。
 よくあるんだよ、こういう言い方。日本の選挙の後はほとんどいつも誰かが言ってるじゃないか。日本人はオツムがイイからバランス感覚が働くんだってさ。で、たまーに野党が「躍進」したりすると、自民党に「お灸を据えた」「有権者」の感覚が持ち上げられたりするんだけどさ、これも自民党(っていうかもう自由民主党じゃなくて「自民公明」党に改名したら?)永久政権を暗黙の了解事項にしちゃてるわけだ。
 小林クンは件の「論評」(って言うの?)の最後で「自民党と民主党の間に必ずしも明確な対立軸が構成されない問題自体までも埋没させてしまうことにならないように、願うばかりである。」って書いて終わりにしちゃってるんだけど、あんた「願うばかりである」って何なの?
俺も二大政党制になっていくことが全面的にイイとは思えんし、弊害は間違いなくある、何がベターな制度なのか難しいと思う。しかし「願うばかりである」はねーだろよ。おまえも「有権者」の一人だろ。しかも「政治学」の学者さんだろ? なんか気の利いた対案出せよ。まったく・・・。

 民主党は未だ中はバラバラ。本当のリベラリズム(って何って俺に訊くなよ、訊いたら400字詰め100枚書いちゃうぞ、笑)が日本で育つのかどうかも怪しい。しかし、ダメだダメだと言っててもしゃーない。今後も内外動いてだんだんはっきりしていくことを考えた方がマシだ。もちろん二党のそれぞれの方向性に収斂できない問題がどう扱われていくのか、どちらにも組みせない民意はどう国政に反映できるのか、それは簡単な問題じゃない。何とか考えてくしかないじゃん、有権者が。有権者みんなも考えなきゃいかんわけだけど、毎日アクセク他のことでメシ食ったり食えなかったりしてるんだからさ、自称他称「政治学者」とか「知識人」サマとかさ、ソレでご飯食べてる人もよーく考えてみてね。生業だもんね、それ。ちゃうのかな?

 自民公明党(「公明自民党」の方がウレシイかい? 略して「公自党」、次回は「公示」前にもっと明確な政権公約マニフェスト出せよ)はコーカツでさ、国会も超短期にして日本陸軍(芸名「陸上自衛隊」だっけ)イラク派兵問題の論議を先送りしたいみたいだね。

 アメリカはここへ来て「イラクへの主権移譲前倒し」って言い出してるけど(米兵の死者が出続けてることとブッシュくんの再選優先したいってこともあるからね)、もともとイラク攻撃したアメリカが最初にやったのは石油施設の確保と厳重警備、病院とか民生施設の警備は2週間後、占領後の市民の殺戮や略奪行為も1ヶ月半は見て見ぬふりだ。壊しておいて再建だの復興だの「主権移譲」だのってむちゃくちゃやんか。それに日本政府コイズミくんは盲従ってわけだ。

 今や世界も注目してくれないけど、アメリカなんて未だにアフガンで誤爆(「正」爆?)したりしてるからね。アメリカは内政的には日本なんかよりずっと民主主義のシステムはマシ(「マシ」です)に機能してるけど、国際社会でアメリカに追従するのなんていい加減に止めたいよな。それでもとにかく自民党に入れた人たち、公明党に入れた人たち、参政権行使しなかった国民の皆様、本当に困ったものです。ん? 保守党? 保守新党? 新保守党? 何だっけ?(職場の出戻り男の俺はこの問題にはノーコメント、俺はとにかく言うまでもなく保守新党に入れたりしなかったし、笑)。

 民主的なシステムがある程度以上確立してしまったら、そっから先は民度の反映です。今回の選挙の投票率や結果は、日本国民の民度の反映であります。俺も日本国民の一人なので、今後とも(今後は)宜しくお願い申し上げます、そう申し上げる次第であります。


03年11月15日(土)   天木直人の「さらば外務省!」、粘着雑感

 本日の2本目。

 これは以下の3本に続くものです。
 前駐レバノン特命全権大使、天木直人氏の「さらば外務省」
 前駐レバノン特命全権大使、天木直人氏の「さらば外務省」、補記2点
 天木直人、佐高信、ノーマ・フィールド、加藤典洋

 天木直人 曰く、(「さらば外務省!」220頁)
 国民一人ひとりが次の諸点に問題意識を持ち、自分なりの意見を持つようにならなくてはならないと考える。

 (一) 日米安保条約の歴史と変遷を学び、自らの意見を持つ
 (二) 第二次世界大戦以降の日本の現代史を知る
 (三) 憲法改正問題を避けずに直視する
 (四) アジア諸国への謝罪と天皇の戦争責任について考える
 (五) 日本経済の混迷の真の原因を知り責任者を追及する
 (六) 政治家、官僚にこれ以上特権を持たせない決意を固める
 (七) 石にかじりついても政権交代を実現する
 (八) 情報公開法をさらに改善し積極的に活用する
 (九) 地方分権化を徹底して推進する

 上の(三)(四)については、天木の考え方に触れ、前回の日記のこの辺り から書いております。僕は基本的に賛成。 加藤典洋の考え方にも通じますね。

 では、またまたついでに(笑)、前回同様に 佐高信 くんにトバッチリ飛ばしましょう。
 昨日発行の「週刊金曜日」で佐高くんは、民主党をケナシタうえで(確かに菅直人が息子出したのは恥ずかしい、笑、いや笑えない)、「せめて民主党には、イラクへの自衛隊派遣にあくまでも反対してほしい。」と書いている。ここまではイイ。
 続けて書いてるのは、「本当は、きっちりと護憲の旗を掲げて自民党と対決すべきだと思うが、それは高望みなのだろうか。」

 あのね、佐高 くん、「護憲の旗」 って何なの? (下の一段は 17日の月曜に追記)
アメリカのアフガン攻撃の時、日本政府はアメリカから Show the Flag ! って言われて当惑し、さて、日本軍送って日の丸の旗でも揚げるべかって考えたよね。
「護憲の旗」 って言われて、国民の多くが何かイメージできますか?
犬五匹の絵を書いて 「五犬の旗」 にでもして、「リョーシン派」が 「護憲」 を呪文のように叫んでるうちに、
実際にはとっくの昔に 「アメリカの戦争の犬」 になっておりましたよ我が国は、
ってこういう意味を象徴する旗にしたらどうでしょう。
政、官、陸軍、海軍、空軍、これで 「五犬」 だね。

 僕はこのサイトの「日記」で何回も書いてるけど、「護憲」 ってもう「民度の低い」国民にも「民度の高い国民」にも、要するに大抵の国民には、「ゴケン、ゴケン」って咳き込んでるようにしか聞こえないのよ。

 上に「掲げた」前回の「日記」の中で、もちょっとお利口さんっぽく書いた僕自身の考えを、再度ここに書いときます。

 憲法9条も、日本国民が戦後の長期「対米追従」政権を崩せずにきた制約環境のなかで、多くの護憲運動参加者の熱意に反して、結果として強力な思考停止機能を果たしてきてしまった。・・・その高らかな理想にもかかわらず。いや、というか、その革命的な「発想」は、現実追認主義者と真のリアリストの眼を失った「理想」主義者のそれぞれの言動の相互作用によって、机上の「理想」と堕してしまったのだ。

 (この下の一段も 17日の月曜に追記)
 続けて書けば、その責任は、日本国内で言えば、対米追従路線を推し進めた「政・官」と、それを許した「民度の低い」国民と、そして、「日米安保体制という現実」を動かす対案を何一つ示さなかった「旧来の」「護憲」運動推進者自身にあります。

 あっしが2ヶ月以上前に書いたケンポウ雑文はココ。


03年11月15日(土)   ODA

 本日の3本目。

 イギリスがODA政策を大きく転換させているそうです。
 新聞報道によれば、「貧困の削減に役立つのか」を基準とする新たな方針を打ち出し、額も増やしているとのこと。

 イギリスではODAについて国際開発省が一元的に全責任を負い、既に6年前に外務省から独立。予算も9割近く増やし、額は日本より少ないものの対GDP比ではイギリスの比率の方が大きく、しかも全て無償援助で融資はないらしい。以前は日本同様スキャンダルもあったが、労働党政権になってから改革、貧困の削減に役立つ場合のみ支援し、イギリスの企業利益や政治的背景では決めないという理念を打ち出して、昨年から施行している国際開発法で明確に規定したため、現在ではイギリスではイギリス企業を助けるためのODA予算による援助をしたら違法行為になるんだと。

 こういうことができるのは各省庁にODA予算とその執行を分散しないで一元化していること、そして外務省から独立して政策立案していること、この二つの大前提があってのことだと思います(外務省から独立しなければODAの「政治的背景」からの独立も不可能)。

 僕のおぼろげな記憶では、北欧諸国などもこうしたODA政策を採っているのではないかと思います。国の予算である以上は各国とも完璧に「国益」上の背景から離れているわけではないのかもしれませんが、日本の場合は予算が各省庁に配分されているし、外交政策そのものも羅針盤なき対米追従路線で、どうにも彼我の差を感じます。

 実は(今さら「実は」もナイ?)僕はODAに関わる職場の転石転倒「出戻り」男でして、「大馬鹿」職員でございますので、なかなか悩ましい話です。仕事は真面目にやっております・・・。
 あっしにはホームページ設計とか効果的なチラシ考案とかが、かなーり適任のようですので、そのうちやりたいと願っております。いや、出戻りの勝手ではありません。あくまで適材適所で働かせてもらった方が、もっともっと貢献できるのであります


03年11月15日(土)   中国の言論の自由

 本日の4本目。

 先日、日本のバカ学生(かどうか実際には分かりませんね)との印象を報道からは受けておりますところの留学生(当時)と日本人センセイが、中国の名門大学の文化祭でおゲレツな寸劇をやって、中国の人たちの反日感情に火をつけました。日本のバカ大学では何の問題にもならない寸劇でも、国情や文化が違えば問題になります。日本人側に問題があったことは論を待ちません。ただ、あの後の大衆心理の抑制されない暴動騒ぎや中国政府の対応には疑問を感じざるを得ませんが(もっとも大衆心理で言えば日本国民も他国のことを言えたギリではありませんね)。

 ところで、今日の朝日の朝刊によれば、件の西安大学の学長は、「(寸劇は)こっけいで不適切だったが、中国を侮辱する意図はなかった」と考えており、その通りに自分の見解を、他の日本人学生に語っていたとのことです。学長はさらに、中国人学生たちの抗議がエスカレートした原因は、「多くの不満を持つ人が事実をゆがめて言いふらした」ことにあるとしたうえで、関係のない日本人学生を殴って怪我をさせた中国人も学生ではなく、「学外の社会人」だと主張しているようです。

 上記の学長の見解は、中国国内では公表されていません。寸劇が「中国を侮辱する意図がなかった」ものと公言すれば、抗議した中国人学生の反発が再燃しかねないという懸念が背景にあるようですが、背景が何にしろ、言論が公表できないのは、今現在の中国という国の「システム」としての「言論の自由」の限界を端的に示しています。日本も全く誉められたもんではありませんが、「システム」レベル(法的保障等)はまぁまぁです。民度が低いだけです。ま、一方でテンノー問題になると、「民度」以前にかなり危なっかしいというのも日本の現実ではありますが。


03年11月15日(土)   パレスチナ占領地を巨大なゲットーにするイスラエル

 本日の5本目。

 これまでも当サイトの「日記」で何度か書いていますが、イスラエルはヨルダン川西岸地区を過去の歴史となったあの「べルリンの壁」並みの壁で取り囲み、巨大ゲットー化を進めています。既に壁の長さは「ベルリンの壁」に匹敵するものになっていますが、イスラエル政府の方針ではそれをはるかに凌ぐ距離にする「計画」です。

 先頃(今月9日)、国連人道問題調整事務所(OCHA、「調整」って Coordination のことでしょうか、この日本語訳では余計に本質が見えなくなります)がこの問題の調査報告書をまとめ、「分離壁」は、西岸のパレスチナ人人口の3割にあたる67万人以上の日常生活に大きな障害を与えるものだとの発表をしました。
 この「分離壁」はグリーン・ライン(現在のイスラエルとの境界線)に沿っていませんが、その理由がまた反人道的、というか犯罪的です。西岸地区には国際法違反のユダヤ人入植地がたくさんありますが、これらの点在する入植地を地続きにしておきたいという、イスラエル政府の許されざる政策上の理由によるものだということです。

 この報告書内容が公表された11月 9日は、たまたまかどうか、「ベルリンの壁」が崩壊して満14年の記念日で、この日には、パレスチナとイスラエルの人権団体が各地で「分離壁」反対デモを行ないました。イスラエルにも反対者がいるのが(当然のことですが)、「かすかな救い」です。

 今月7日には、ガザ地区でも、10歳のパレスチナ人少年がユダヤ人入植地(何度も言いますがコレ自体が国際法違反で何度も国連総会で非難決議が採択されているのです)の警備フェンスに近づいたとして、イスラエル兵に射殺されました。

 一方で、アラブ系イスラエル人(つまりアラブ圏に住んでいたユダヤ人が先祖ってことです)の俳優が製作した「ジェニン、ジェニン」という映画が、昨年4月のイスラエル軍による西岸地区ジェニン難民キャンプの大侵攻を非難する記録映画だったために一旦イスラエルの映画館での上映が禁止となっていたのですが、その製作者が法廷闘争をした結果、今月11日、イスラエル最高裁によって「上映禁止は表現の自由の侵害にあたる」との理由で上映合法判断が下されたとのこと。これも、「かすかな、かすかな救い」です。

 「隔離壁」(そうか、「分離壁」っていうより「隔離壁」です、これは)に反対する世界のNGOの共同行動 が、11月21日(金) に予定されていて、東京では 池袋西口公園で午後6時から です。僕はその日は行けませんが、この集会のバナー広告を現在僕のサイトのトップページに貼っています。関心のある方はご参照ください。

 それから、ガザ地区のアトファルナろう学校の校長先生ジェリー・シャワさん が日本のNGOの招きで来日し、「爆撃と破壊の中でも希望を失わない子どもたち」と題した 講演会 を行ないます。日時は 11月23日(日)午後1時〜4時、場所は東京では築地本願寺・蓮華堂 です。(特活)アーユス=仏教国際協力ネットワークが共催者。詳細は主催の パレスチナ子どものキャンペーンのサイト ご参照。
 こちらは僕も行きます


03年11月15日(土)   小久保とローズのモンダイ

 本日の6本目。

 ナベツネ  「あんたのとこ親会社苦しいんだろ。」
   中内    「ま、そうですね。」

 ネベツネ  「小久保くんの無償トレードってかたちでどうだね。」
   中内    「いや、しかし虚人さんは大抵ソリーグの有力選手中心に引き抜くってことかと。」

 ナベツネ  「そりゃまぁそうだ。ウチは他チームの戦力落とすのが目的。ウチに入ってからはどうでもいい。」
   中内    「そうでしょうねぇ。選手多過ぎて使いこなせてないですもんね。」

 ナベツネ  「余計なこと言うな。それより小久保くん無償トレードどうする?」
   中内    「いや、一応高給取りが減ると楽はラクなんですが、ピリーグですよ。」

 ナベツネ  「そんなことぁ分かっとる。ウチは常に日本一狙いなんだ。」
   中内    「はぁ?」

 ナベツネ  「バカモノ。過去にもキヨハラ取っとるだろ? 日の丸シリーズの相手戦力低下作戦だ。」
   中内    「な、なるほど。で、うちの親会社はどうしてもらえるんで。」

 ナベツネ  「そりゃあんた、分かるだろ。無償トレードの裏で親会社からあんたの親会社に融資だ。」
   中内    「ナベツネさんも悪ですなぁ。」

 ナベツネ  「あんたんとこも、野球振興なんて真面目に考えてないだろ。ミエミエだ。」
   中内    「はぁ、まぁ。選手会にも相当に反発くらうのは覚悟のうえでして。V旅行もボイコットされるかなぁ。」

 ナベツネ  「オレのところは原を斬ったし、小久保の次はローズを狙ってるんだ。」
   中内    「す、すごいなぁ、カネがあるのって。」

 ナベツネ  「遠鉄も日の丸シリーズの相手になる可能性はあるからな。」
   中内    「しかし遠鉄さんも分からんですなぁ。あれだけ貢献した名選手ですよ。」

 ナベツネ  「鉄道経営も堅調らしいし、理解に苦しむな。あれだけの選手は本来は複数年契約が当然だな。」
   中内    「未だ35歳。未だ何年か力維持できますよ。今年だってホームラン王だったんだし。」

 ナベツネ  「ま、本人が遠鉄にかなり愛着持ってるようでな。何とかもうヒト押しだ。」
   中内    「しかしローズも虚人じゃ気の毒だなぁ。虚人に入った他球団の名選手はほとんど潰れてる。ローズだって難しいですよ、虚人の環境じゃぁ・・・。」

 ナベツネ  「うるさいぞ。ウチの狙いはヨソを弱くすることだけだと言っただろ。」
   中内    「す、すんません。裏で有償、表で無償の小久保トレード、宜しく頼みます。」

 ナベツネ  「大体トレードって言葉は貿易、通商、要するに交換って意味なんだ。」
   中内    「・・・ ですね。無償トレードなんて言葉そのものが自己矛盾だ。」

 ナベツネ  「今頃気づいたか。親会社どうしでカネを動かす金銭トレードが実態ってことだな。」
   中内    「いや、ほんと、あなたも相当な悪代官ですなぁ。」

 ナベツネ  「バカ言うな。オレは代官じゃなくて殿だ。言うならバカ殿と言え。」


 頼む・・・。ローズ、残ってくれ。
 球団経営陣よ、あれだけ長く貢献してきて、今年もホームランキングになった選手に対して、単年契約を求めるなんて全く失礼だぜ。経営としてもオカシイうえに、日本人の義理人情もないなんて。どっちも無かったらヒド過ぎるよ。俺たちはこれからも近鉄応援したいんだぜ。


03年11月15日(土)   身内自慢、あっしの兄貴がギターマガジンに登場!

 本日の7本目。

 全国ギター小僧の憧れの雑誌、あっしみたいなド下手くそ(もう少なくとも1年と3ヶ月以上弾いてないが)からプロを目指すギタリストまで、頁めくって勉強する、たぶんプロも興味持って見たりする、あの雑誌(もったいぶるなぁオレも、笑)、「ギター・マガジン」の今月発売号に あっしの兄貴 が登場しましたぞ。写真とプロフィール紹介付き。おまけに今月号はCD連動企画号で、付録CDには兄貴の自作自演曲が収録されてるんだ。どーだ、まいったか! ・・・ 誰に言ってんだ(笑)。自分自身だったりして(自爆)。

 あっしの兄貴は頑張ってミュージシャンしてメシ食ってます。っつーわけで、プロやがな。自慢の兄貴だ。どっかの出戻り大馬鹿職員とは大違いだぜ。
 付録CDの収録曲は楽器は全部兄貴自身。ミキシングは超有名ミキサーがやってる。
 兄貴は全国的には有名じゃないが、実力派だぜ。日本の音楽界はルックスやマーケティングだけで売れたりするんだ。いろいろ苦労するぜ、まったく。

 何頁に出てるかは書きません。兄貴は本名で出てるんだが、一応あっしは当サイトでは謎の管理人、ハンドルネーム「ロック」ってことにしてますんで。ま、このサイト見てる人、あっしを直に知ってる人がけっこういるんだが(もう誰も見てないかも、再自爆)、全国に1,000万人の読者がおるからのぉ。その人たちには匿名にしとこうと思いまして。メディアはコワイからなぁ。はっはっはっ(乾笑)。ロクでもない奴なのに「ロック」とはこれイカに、タコに。疲れた・・・。

 付録CDの収録曲もイイぜ。流石は兄貴。転石は弟。
 ま、弟としては、とにかくミーハー気分で喜んどるわけだ。慶祝、慶祝!_


03年11月16日(日)   本日のゴスペル日誌

 今日は今月2回目のブラックゴスペル・ワークショップ。
 Hallelujah Chorus を復習し、You Are Emmanuel の細部を確認しつつ練習、その後は前回少しやった His Name Be Glorified の後半を練習し、クレッシェンドとかブレスとかの確認もして一通り歌う練習を何回かやりました。

 最初にストレッチやってた時にかなりノレそうな曲がかかっていて、インストラクター(音楽牧師)のケンさんに尋ねたら、どうも次回練習日に歌うことになりそうな曲のようです。楽しみです。

   Jesus は日本ではイエス、 イエスは YES でもあるダブル・ミーニング、 そして YES とは 肯定すること。
 YES の大事さはジョンも感じてた。

 自分はクリスチャンではないけれど、ゴスペルを歌う行為を イエス と受け取っている。
これ、何回も書いてるよん。いいじゃん(笑)。


03年11月17日(月)   金色の心

 今日は有休。外はいい天気。でもけっこう強く 風が吹いてる。

 ここのところ仕事がきつい日が多い。何の意味があるのかと思う仕事もある。出戻り大馬鹿職員に言う資格ない?
 いや、ナイことはないと思うな。時には言わせてもらうつもりだ。元気ありゃね。

 そういうわけで、相変わらず「眠り」はよくない。寝つきに唸る。寝起きに眠たい。眠れない。
 パラノイド・スキゾフレーニアは、心のコントロールで消耗する。
 パラノイド・スキゾフレーニア・ハイは抑制するのが大変。抑制した方がいいのかどうかも分からん。
 椎間板さんはご機嫌いかが? 首も腰もどうなのかね?
 ヤクが止まらない。

 パラノイド・スキゾフレーニアの心は 金色の心 を探す。
 いつか、僕は解放されるだろう。
 僕は 金色の心 を探す。

 僕は粘っこく、勝手に生きたいと思います。愛する家族と共に生きます。妻と共に。息子と共に。

 他にも、田舎にも、田舎の他にも(ど「演歌」へのリンク・・・) 大事なファミリーがあります。

 僕は粘っこく、勝手に生きます。
 時折り「社会」にもメッセージを出しながら、たまには微力でも出しながら。
 この 日本国南東北 の地から